口臭と虫歯には、共通する症状がある一方で、口臭があるからといって虫歯とは限りません。虫歯では、歯の痛みやしみる症状、穴、食べ物が詰まりやすい状態などが現れることがありますが、初期には自覚症状がない場合もあります。
口臭に見られやすい症状
口臭の主な症状は、口から不快なにおいがすることです。本人は気づきにくく、家族や周囲の人から指摘されて初めて分かる場合もあります。
- 口の中がにおう、または口の中が苦い
- 舌に白色や黄白色の付着物がある
- 口の中が乾く
- 歯ぐきから出血する
- 歯垢や歯石がたまりやすい
- 歯ぐきが腫れている
- 膿のような味がする
口臭の原因には、舌の汚れ、歯垢、歯周病、口の乾燥、虫歯などがあります。鼻やのどの病気、全身の病気が関係することもあるため、口の中を清潔にしてもにおいが続く場合は、歯科医院などで原因を確認する必要があります。
虫歯に見られやすい症状
虫歯の症状は、進行の程度によって変わります。初期の虫歯は痛みがないことも多く、見た目や検査で初めて分かる場合があります。
初期に見られることがある症状
- 歯の表面が白く濁る
- 歯の一部が茶色や黒色になる
- 歯の表面がざらつく
- 以前より食べ物が詰まりやすくなる
歯の変色だけでは、虫歯か着色汚れかを自分で判断できません。また、見た目に変化がなくても、歯と歯の間や詰め物の下で虫歯が進んでいることがあります。
進行した虫歯に見られやすい症状
- 冷たい飲み物や食べ物がしみる
- 甘い物がしみる
- 熱い物で痛みを感じる
- 噛んだときに痛む
- 何もしていなくてもズキズキ痛む
- 歯に穴が開いている
- 歯が欠ける、もろくなる
- 歯ぐきが腫れる
- 歯ぐきから膿が出る
一度強く痛んだ歯が、その後に痛まなくなった場合でも、虫歯が治ったとは限りません。歯の内部の神経が大きなダメージを受け、痛みを感じにくくなっている可能性もあります。
口臭と虫歯は関係する?
進行した虫歯は、口臭の原因になることがあります。歯にできた穴へ食べ物や歯垢がたまり、細菌が増えると、においが発生しやすくなります。歯の内部に細菌感染が広がった場合や、歯ぐきが腫れて膿がたまった場合にも、口臭を感じることがあります。
ただし、口臭の原因が必ず虫歯とは限りません。歯ぐきの腫れや出血を伴う場合は歯周病、舌の表面に汚れがある場合は舌苔、口の乾燥がある場合は唾液の減少なども考えられます。症状だけで原因を特定することはできません。
口臭と虫歯があるときの見分け方
次のような組み合わせがある場合は、虫歯や歯ぐきの病気が隠れていないか歯科医院で確認するとよいでしょう。
| 気になる症状 | 考えられる状態の例 |
|---|---|
| 口臭と冷たい物がしみる | 虫歯など |
| 口臭と歯の穴・黒い部分がある | 虫歯など |
| 口臭と歯ぐきの出血・腫れがある | 歯周病など |
| 口臭と舌の白い付着物がある | 舌苔など |
| 口臭と口の乾燥が続く | 唾液の減少など |
これは症状から考えられる例であり、自己判断で確定できるものではありません。特に、歯と歯の間の虫歯や詰め物の下の虫歯は、見た目だけでは分かりにくいことがあります。
歯科医院を受診したほうがよい症状
次の症状がある場合は、痛みが強くなるまで待たずに歯科医院を受診してください。
- 口臭が続き、歯みがきや舌の清掃をしても改善しない
- 冷たい物、甘い物、熱い物がしみる
- 歯が痛む、噛むと痛い
- 歯に穴や欠けがある
- 歯ぐきの腫れ、出血、膿がある
- 顔やあごが腫れている
- 痛みで眠れない、食事ができない
顔の腫れが急に強くなった、発熱がある、飲み込みにくい、息苦しいといった症状がある場合は、歯の感染が広がっている可能性もあるため、早めに医療機関へ相談してください。
受診までにできる口臭対策
受診までの間は、歯ブラシで歯の表面だけでなく歯と歯ぐきの境目をやさしく清掃し、歯間ブラシやデンタルフロスも使います。舌に付着物がある場合は、舌を傷つけないように舌清掃具などで軽く清掃します。
口の乾燥を避けるために水分をとることも役立ちます。ただし、痛みや口臭を一時的に抑えても、虫歯や歯周病そのものが治るわけではありません。市販の洗口液だけで長期間済ませず、原因を調べることが大切です。
口臭に加えて歯の痛み、しみる症状、穴、歯ぐきの腫れがあるなら、虫歯や歯周病の確認を受けましょう。症状がなくても口臭が続く場合は、歯科医院で口の中全体を調べると原因の特定につながります。







