口臭が気になり、原因が分からない状態が続いているなら、診断を受けることを検討しましょう。口臭の多くは、舌の汚れ、歯周病、むし歯、口の乾燥など口の中の問題が関係するため、最初の受診先は歯科が基本です。
ただし、鼻やのどの症状、胃腸の症状、強い口の渇きなどがある場合は、耳鼻咽喉科や内科が適することもあります。口臭だけで重大な病気と決めつける必要はありませんが、長く続く場合や生活に支障がある場合は放置しないことが大切です。
口臭の診断を受けるべき症状
次のいずれかに当てはまるなら、歯科などで原因を調べることをおすすめします。
- 歯みがきや舌の清掃をしても、口臭が数週間以上続く
- 家族や周囲の人から口臭を指摘された
- 歯ぐきから血が出る、腫れる、痛む
- 歯がぐらつく、歯と歯ぐきの間から膿が出る
- むし歯の痛みや、歯に穴がある
- 口の中が乾きやすく、唾液が少ないと感じる
- 口臭が気になって、人と話すことや外出を避けている
- 自分では口臭を感じるが、原因が分からない
特に、歯ぐきの出血・腫れ・痛みを伴う場合は、歯周病やむし歯などの治療が必要な可能性があります。口臭を一時的に隠す用品だけで済ませず、歯科で口の中を確認してもらいましょう。
口臭は何科で診断してもらう?
受診先は症状によって異なりますが、原因が分からない口臭は、まず歯科を受診するのが一般的です。
| 症状や気になる点 | 受診を検討する診療科 |
|---|---|
| 歯ぐきの腫れ・出血、むし歯、歯の痛み、舌の汚れ | 歯科 |
| 鼻づまり、鼻水、のどの違和感、扁桃の異常 | 耳鼻咽喉科 |
| 強い口の渇き、頻尿、体重減少、全身のだるさ | 内科 |
| 胃の痛み、胸やけ、吐き気などの消化器症状 | 内科または消化器内科 |
| 口臭への不安が強く、確認しても気持ちが軽くならない | まず歯科で原因を確認し、必要に応じて心療内科などに相談 |
診療科に迷う場合は、最初に歯科で口の中を診てもらうと、歯や歯ぐきが原因かどうかを確認できます。口の中に明らかな原因がない場合は、症状に応じて耳鼻咽喉科や内科を案内されることがあります。
歯科では口臭をどのように診断する?
歯科では、口臭の有無だけでなく、原因になりそうな口の中の状態を確認します。一般的には、問診、口腔内の診察、歯周病やむし歯の検査などを行います。
問診で確認すること
口臭が始まった時期、周囲から指摘されたかどうか、口の乾燥、喫煙、服用中の薬、食生活などを確認します。鼻やのど、胃腸の症状がある場合は、それも伝えてください。
口の中の診察
歯垢や歯石、舌の汚れ、むし歯、歯周病、口内炎、入れ歯の汚れなどを調べます。歯周病では、歯ぐきの腫れや出血、歯周ポケットの深さなどを確認することがあります。
口臭の測定
医療機関によっては、呼気に含まれる口臭関連の成分を測定する機器を使うことがあります。ただし、すべての歯科で測定機器を備えているとは限りません。測定の有無を重視する場合は、予約前に「口臭の検査に対応しているか」を確認してください。
口臭の診断は、機器の数値だけで決まるものではありません。口の中の状態や症状、生活習慣などを合わせて原因を判断します。
口臭の主な原因は口の中にある
口臭の原因として多いのは、口の中で細菌が増え、においのもとになる成分が発生することです。代表的な原因には次のようなものがあります。
- 歯垢や歯石
- 歯周病
- むし歯
- 舌の表面に付着する汚れ
- 唾液が減ることによる口の乾燥
- 入れ歯や矯正装置の清掃不足
起床時、空腹時、緊張時などは唾液が減り、一時的に口臭が強くなることがあります。水分をとったり、食事や唾液の分泌によって改善したりする一時的な口臭であれば、必ずしも病気とは限りません。
一方で、歯周病やむし歯がある場合は、セルフケアだけで口臭がなくならないことがあります。歯みがきで改善しない口臭が続くなら、原因の治療が必要かもしれません。
鼻やのどの症状がある場合は耳鼻咽喉科へ
鼻づまり、慢性的な鼻水、後鼻漏(鼻水がのどに流れる状態)、のどの痛みや違和感を伴う場合は、耳鼻咽喉科の受診を検討します。
鼻やのどの炎症、扁桃の状態などが口臭に関係している可能性があるためです。ただし、歯周病など口の中の原因と同時に起きていることもあります。歯科を先に受診しても、症状によっては耳鼻咽喉科の受診をすすめられる場合があります。
全身の症状がある場合は内科にも相談する
口臭に加えて、強い口の渇き、頻尿、急な体重減少、強いだるさなどがある場合は、内科に相談してください。胃の痛み、胸やけ、吐き気などが続く場合は、消化器内科が選択肢になることもあります。
ただし、口臭があるからといって胃の病気が原因とは限りません。口臭の原因を胃だけに結びつけず、歯科で口の中を確認したうえで、全身症状があれば内科などにも相談する流れが現実的です。
すぐに受診したほうがよい症状
次の症状がある場合は、口臭の診断だけでなく、早めの医療機関への相談が必要です。
- 顔や首の腫れが急に強くなった
- 口が開きにくい、飲み込みにくい
- 息苦しさがある
- 高熱、強い歯の痛み、歯ぐきからの膿がある
- 意識がぼんやりする、極端なだるさがある
- 水分をとれない状態が続いている
息苦しさや飲み込みにくさがある場合は、口臭の問題と考えて様子を見ず、緊急性を確認してください。受診先に迷うときは、地域の救急相談窓口や医療機関に電話で相談します。
受診前に伝えるとよいこと
受診時は、次の内容をメモしておくと原因の確認に役立ちます。
- 口臭に気づいた時期と、続いている期間
- 自分で感じるのか、周囲から指摘されたのか
- 歯ぐきの出血、腫れ、痛みの有無
- 鼻づまり、のどの痛み、胸やけなどの症状
- 口の乾燥の程度
- 喫煙や飲酒の習慣
- 服用中の薬やサプリメント
- 現在行っている歯みがきや舌の清掃
受診前に香りの強い食品や喫煙を控えるかどうかは、検査方法によって異なります。口臭測定を受ける予定がある場合は、予約時に食事や歯みがきについて確認してください。
口臭が気になる場合の判断
歯みがきなどで改善しない口臭が続く、歯や歯ぐきに症状がある、口臭の不安で生活に支障がある場合は、診断を受けるべきです。最初は歯科を受診し、鼻やのどの症状があれば耳鼻咽喉科、全身症状があれば内科も検討します。
まずは、歯ぐきの出血や腫れ、歯の痛み、口の乾燥がないかを確認し、気になる症状をまとめて歯科に相談しましょう。原因が見つかれば、口臭を隠すだけでなく、根本の治療につなげられます。







