口臭が気になるときは、口呼吸を減らして鼻呼吸に戻すこと、口の乾燥を防ぐこと、口臭の原因になりやすい病気や汚れを確認することが改善の基本です。ただし、口臭は口呼吸だけでなく、舌の汚れ、歯周病、むし歯、鼻や喉の病気などでも起こります。
口呼吸で口臭が起こりやすくなる理由
口呼吸が続くと、口の中の水分が蒸発して乾燥しやすくなります。唾液には、口の中の汚れを洗い流したり、細菌の増えすぎを抑えたりする働きがあるため、唾液が減ると口臭が強くなることがあります。
特に、起床時に口が乾いている、口の中がネバネバする、寝ている間に口が開いていると指摘される場合は、睡眠中の口呼吸が関係している可能性があります。ただし、これだけで原因を断定することはできません。
口呼吸と口臭を改善する方法
鼻が詰まっている原因を確認する
鼻呼吸がしにくいまま「口を閉じる」ことだけを意識しても、改善しにくい場合があります。花粉症やアレルギー性鼻炎、慢性的な鼻炎、副鼻腔炎、鼻の構造などが原因で鼻が詰まっていないか確認しましょう。
鼻水、鼻詰まり、後鼻漏(鼻水が喉へ流れる症状)、いびき、息苦しさが続く場合は、耳鼻咽喉科で相談してください。市販の点鼻薬を使う場合も、製品ごとの使用期間や注意事項を守り、長期間の自己判断での使用は避けます。
口を閉じるだけでなく、鼻で呼吸する習慣をつける
鼻詰まりがない場合は、日中に口が開いていないか意識します。作業中やスマートフォンを見ているときに、舌を上あごに軽くつけ、上下の歯を食いしばらず、唇を自然に閉じるようにします。
ただし、無理に口を閉じると呼吸が苦しくなる場合は中止してください。口を閉じる練習より先に、鼻詰まりの原因を調べる必要があります。
こまめに水分をとる
口の乾燥を感じるときは、水や無糖の飲み物を少量ずつとります。水分補給は乾燥対策になりますが、口臭の原因となる歯垢や舌の汚れを取り除くものではありません。
糖分を含む飲み物を頻繁に飲むと、むし歯のリスクを高めることがあります。普段の水分補給には、糖分を含まない飲み物を選ぶとよいでしょう。
唾液が出やすい状態をつくる
食事のときによく噛むと、唾液が出やすくなります。シュガーレスガムを噛む方法もありますが、糖アルコールなどの成分によってお腹がゆるくなることがあるため、食べ過ぎには注意してください。
緊張やストレス、口を開けたまま寝ること、薬の副作用などでも口は乾きます。口の乾燥が長く続く場合は、服用中の薬を自己判断で中止せず、医師や薬剤師に相談します。
舌と歯の汚れを取り除く
舌の表面に付く白っぽい汚れは「舌苔(ぜったい)」と呼ばれ、口臭の原因になることがあります。舌ブラシや柔らかい歯ブラシで、舌の奥から手前へ力を入れずに1日1回程度清掃します。
強くこすると舌を傷つけたり、かえって刺激になったりするため、汚れを無理に落とそうとしないでください。歯は歯ブラシだけでなく、歯間ブラシやデンタルフロスも使い、歯と歯の間の汚れを落とします。
寝る前の口腔ケアを丁寧に行う
睡眠中は唾液の量が減りやすく、口呼吸が重なると口がさらに乾燥します。寝る前に、次の順番で口の中を清潔にします。
- 歯ブラシで歯の表面、歯ぐきとの境目、奥歯を磨く。
- 歯間ブラシやデンタルフロスで歯と歯の間を清掃する。
- 舌の汚れが気になる場合は、舌を傷つけないように軽く清掃する。
- 歯みがき剤を使った後は、製品の表示に従って口をすすぐ。
マウスウォッシュは一時的に口の中をさっぱりさせる目的には使えますが、歯垢や歯石、歯周病の治療の代わりにはなりません。
口呼吸を改善しても口臭が続くときに確認すること
口呼吸を減らしても口臭が続く場合は、歯周病、むし歯、舌苔、口の中の傷や炎症などが隠れていることがあります。まずは歯科で、歯ぐきの出血や腫れ、歯周ポケット、むし歯、清掃状態を確認してもらいましょう。
鼻詰まりや喉の違和感がある場合は耳鼻咽喉科、口の中の乾燥が強い場合は歯科やかかりつけの医療機関に相談します。口臭だけで病気を特定することはできないため、症状のある部位に合った診療科を選ぶことが大切です。
口呼吸対策で避けたいこと
- 鼻詰まりがあるのに、無理に鼻呼吸だけを続ける
- 睡眠中に口をふさぐ目的で、自己判断で口にテープを貼る
- 舌や歯ぐきを強くこする
- 口臭を香料で隠し、歯周病やむし歯の確認を後回しにする
- 口臭の原因になりそうな薬を自己判断で中止する
特に、鼻詰まり、いびき、睡眠中の息苦しさがある人は、口をふさぐ対策を先に行わないでください。呼吸のしにくさを悪化させるおそれがあるため、まず鼻や睡眠中の呼吸について医療機関に相談します。
口呼吸による口臭を改善するために最初にすること
まずは、日中と起床時に「鼻が詰まっているか」「口が乾いているか」「舌や歯に汚れがあるか」を確認してください。鼻詰まりがなければ、寝る前の歯間清掃と舌のやさしい清掃、水分補給、日中の鼻呼吸を試します。
数週間たっても口臭が続く、歯ぐきから血が出る、歯ぐきが腫れている、鼻詰まりやいびきが続く場合は、口呼吸だけが原因とは考えず、歯科または耳鼻咽喉科を受診しましょう。







