口臭が気になる矯正中のケア方法は?

口臭が気になる矯正中のケア方法は?

矯正中の口臭は、装置の周りに歯垢や食べかすが残ること、口の中が乾くことなどが主な原因です。歯みがきに加えて、矯正装置のすき間・歯間・舌を清掃し、装置に合ったケアを続けると改善が期待できます。

矯正中に口臭が出やすい主な原因

矯正装置を付けていると、普段より歯ブラシが届きにくい場所が増えます。ブラケットやワイヤーの周り、歯と歯の間に歯垢や食べかすが残ると、細菌が増えてにおいの原因になります。

  • ブラケットやワイヤーの周りに歯垢が残っている
  • 歯と歯の間、歯ぐきとの境目が磨けていない
  • 舌の表面に舌苔(ぜったい)と呼ばれる汚れが付いている
  • 口呼吸や水分不足などで口の中が乾いている
  • 歯肉炎やむし歯など、口の中の病気がある

口臭があるからといって、原因が必ず矯正装置だけとは限りません。丁寧にケアしても続く場合は、歯科医院で原因を確認する必要があります。

矯正中の口臭を減らすケア方法

1. 食後に歯ブラシで装置の周りを磨く

矯正中は、食後にできるだけ早く歯を磨きます。歯ブラシを歯の面に対して垂直に当てるだけでなく、ブラケットの上側と下側に分けて、毛先を細かく動かしてください。

  1. 歯の表面を、歯ぐき側から装置の周りまで磨く。
  2. ブラケットの上側に歯ブラシを斜めに当てて磨く。
  3. ブラケットの下側にも毛先を入れて磨く。
  4. ワイヤーの周囲と奥歯を確認する。
  5. 最後に、磨き残しがないか鏡で確認する。

強い力で磨くと歯ぐきを傷めたり、装置に負担をかけたりすることがあります。毛先が広がらない程度の力で、1本ずつ丁寧に磨きましょう。

2. 歯間ブラシやタフトブラシを使う

通常の歯ブラシだけでは、歯と歯の間やブラケットの周辺に毛先が届きにくいことがあります。歯間ブラシや、毛束が小さいタフトブラシを使うと、細かい部分を清掃しやすくなります。

  • タフトブラシ:ブラケットの周囲、歯と歯ぐきの境目、奥歯に向いています。
  • 歯間ブラシ:歯と歯の間や、ワイヤーの下の清掃に使います。
  • デンタルフロス:歯間の汚れを取るのに役立ちます。矯正装置の種類によって通し方が異なります。

歯間ブラシは、無理に押し込まず、歯間に合うサイズを使ってください。サイズや使い方が分からない場合は、矯正を担当する歯科医師や歯科衛生士に見てもらうと安全です。

3. 舌をやさしく清掃する

舌の表面に白っぽい汚れが付いている場合は、舌苔が口臭の原因になっている可能性があります。舌ブラシや柔らかい歯ブラシを使い、舌の奥から手前へ軽く動かしてください。

舌を強くこすったり、何度も繰り返したりすると傷つくおそれがあります。毎回きれいにしようとせず、汚れが気になるときにやさしく清掃しましょう。

4. 口の乾燥を防ぐ

唾液には、口の中の汚れを洗い流す働きがあります。口が乾くと細菌が増えやすくなるため、こまめに水分を取り、口呼吸をしている場合は原因を確認しましょう。

  • 水や無糖の飲み物を少しずつ取る
  • 長時間の緊張や会話の後は口の乾燥を意識する
  • 鼻づまりなどで口呼吸になっていないか確認する
  • シュガーレスガムを噛めるか、矯正担当医に確認する

糖分の多い飲み物を頻繁に飲むと、むし歯のリスクにつながります。水分補給には、基本的に水や無糖の飲み物を選びましょう。

5. マウスピース矯正は装置自体も洗う

マウスピース型の矯正装置を使っている場合は、外した装置を水で洗い、専用の洗浄方法を確認します。装置を付けたまま飲食すると、装置と歯の間に汚れが残りやすくなります。

食後は歯を磨いてから装置を装着するのが基本です。熱いお湯や、自己判断での薬品・研磨剤の使用は、装置の変形や傷につながることがあるため、製品や歯科医院の指示に従ってください。

外出先でできる応急ケア

外出先で歯みがきができないときは、まず水で口をよくゆすぎ、食べかすを残さないようにします。可能であれば、携帯用歯ブラシやタフトブラシで装置の周囲を清掃してください。

  • 食後に水で口をゆすぐ
  • 携帯用歯ブラシで見える汚れを取る
  • 歯間ブラシやフロスを使える場所で使用する
  • マウスピースは指示された方法で洗う

口臭スプレーや洗口液は一時的ににおいを隠すことはありますが、歯垢や食べかすそのものを十分に取り除くものではありません。清掃の代わりではなく、補助として使いましょう。

口臭が続くときに歯科医院へ相談する目安

次のような場合は、矯正装置を自己判断で外したり、強く磨いたりせず、矯正を担当する歯科医院に相談してください。

  • 丁寧に清掃しても口臭が長く続く
  • 歯ぐきから出血する、腫れる、痛む
  • 歯がしみる、穴がある、強い痛みがある
  • 装置の周りに白い斑点や茶色い変色がある
  • 口の乾燥が強く、水分を取っても改善しない
  • 装置が壊れていて、清掃しにくい

口臭の原因が歯垢だけでなく、歯肉炎、むし歯、舌の汚れ、口の乾燥などにある場合は、原因に応じた対応が必要です。受診時には、いつからにおうのか、どの時間帯に強いのか、出血や痛みがあるかを伝えると確認しやすくなります。

矯正中の口臭ケアで最初にすること

まずは次の順番で、毎日のケアを見直してください。

  1. 食後に歯ブラシで歯全体と装置の周りを磨く。
  2. タフトブラシや歯間ブラシで、歯間とワイヤー周辺を清掃する。
  3. 舌の汚れと口の乾燥を確認する。
  4. マウスピース矯正の場合は、装置も指示どおり洗う。
  5. 改善しない場合や出血・痛みがある場合は、歯科医院で相談する。

矯正中の口臭対策は、香りで隠すよりも、装置の周囲と歯間の汚れを毎日取り除くことが基本です。装置の種類や歯並びによって適した清掃方法が違うため、使う道具やサイズに迷ったら、矯正の診察時に確認しましょう。