口臭対策に唾液腺マッサージはどう行う?

口臭対策に唾液腺マッサージはどう行う?

口臭対策として唾液腺マッサージを行うと、唾液の分泌を促して口の乾燥を和らげる効果が期待できます。ただし、歯周病や舌苔(ぜったい:舌に付く白っぽい汚れ)、むし歯などが原因の口臭を、マッサージだけで改善できるとは限りません。強く押さず、痛みのない範囲で行うことが大切です。

唾液腺マッサージの基本的なやり方

唾液腺マッサージは、唾液が出やすい場所を指でゆっくり刺激します。耳の前、あごの内側、舌の付け根付近にある3つの唾液腺を順番にほぐしましょう。

1.耳下腺をマッサージする

耳下腺は、耳の前から頬にかけてある唾液腺です。耳たぶの前あたりを中心に、指の腹で円を描くようにやさしく押します。

  1. 人さし指から薬指までの3本を、耳たぶの前に当てます。
  2. 指を軽く当てたまま、前から後ろへ円を描くようにゆっくり動かします。
  3. 左右それぞれ10回程度を目安に行います。

皮膚を強くこすったり、奥まで押し込んだりする必要はありません。唾液が出る感覚があれば、十分な刺激になっています。

2.顎下腺をマッサージする

顎下腺は、あごの骨の内側にあります。あごの先端から耳の下に向かう、やわらかい部分を刺激します。

  1. あごの骨の内側に、親指または指の腹を当てます。
  2. あごの先端から耳の下へ向かって、数か所を順番に軽く押します。
  3. 左右それぞれ5〜10回程度、無理のない強さで行います。

あごの骨そのものを強く押すのではなく、骨の内側にあるやわらかい部分をやさしく刺激するのがポイントです。

3.舌下腺を刺激する

舌下腺は、舌の下側にあります。舌の下を直接強く押す方法もありますが、粘膜を傷つけないよう注意が必要です。

  1. 舌を軽く上あごに付けます。
  2. あごの先端の内側にある、舌の下の部分を親指で軽く押し上げます。
  3. 数秒押して離す動作を、数回繰り返します。

舌の下を直接指で触れる場合は、手を洗ってから行い、爪を立てないでください。違和感や痛みがある場合は中止しましょう。

口臭対策として期待できる理由

唾液には、口の中の食べかすや細菌を洗い流す働きがあります。唾液の量が少なく口が乾いていると、細菌や汚れが残りやすくなり、口臭につながることがあります。

唾液腺マッサージで唾液が出やすくなると、口の乾燥が一時的に和らぎ、口臭の原因となる汚れを流しやすくなります。ただし、これは主に口の乾燥が関係する口臭への補助的な対策です。

歯周病、むし歯、舌苔、入れ歯の汚れなどがある場合は、原因に応じたケアや歯科での治療が必要になることがあります。

行うタイミングと回数

唾液腺マッサージは、口の乾燥を感じたときや、起床後、食事前などに行えます。回数に厳密な決まりはありませんが、1回数分程度を目安に、痛みが出ない範囲で行ってください。

口臭が気になるからといって、長時間繰り返したり、強い力で押したりする必要はありません。マッサージに加えて、水分を適度にとる、よくかんで食べる、舌を傷つけないよう清掃するなどの対策も行いましょう。

唾液腺マッサージを控えたほうがよい場合

次のような症状がある場合は、自己判断でマッサージを続けず、歯科や医療機関に相談してください。

  • 耳の前やあごの下が腫れている
  • 唾液腺の周辺に痛みがある
  • 食事をすると腫れや痛みが強くなる
  • 口の中や舌の下に傷、出血、強い炎症がある
  • 発熱を伴っている
  • 口の乾燥や口臭が長く続いている

腫れや痛みがある状態で押すと、症状を悪化させるおそれがあります。特に、あごの下の腫れが食事のたびに強くなる場合は、唾液の通り道に問題がある可能性もあるため、歯科や耳鼻咽喉科で確認してもらいましょう。

口臭を改善するにはマッサージ以外のケアも必要

唾液腺マッサージを行っても口臭が続く場合は、口の中に別の原因がないか確認することが重要です。

  • 歯ブラシで歯の表面と歯ぐきを清掃する
  • 歯間ブラシやデンタルフロスで歯と歯の間を清掃する
  • 舌苔が目立つときは、舌ブラシなどで軽く清掃する
  • 入れ歯を使っている場合は、入れ歯も清掃する
  • 口呼吸や喫煙など、口が乾きやすい習慣を見直す

舌を強くこすると傷つくことがあるため、舌の奥まで無理にこすらないでください。口臭が数週間続く、歯ぐきから出血する、歯がしみる・痛むといった場合は、歯科医院で検査を受けると原因を確認しやすくなります。

口臭対策で唾液腺マッサージを行うときのポイント

唾液腺マッサージは、唾液の分泌を促すための補助的な方法です。「痛くない強さで、数分だけ行う」「腫れや痛みがあるときは行わない」「口臭が続くなら原因を調べる」という3点を守りましょう。

まずは耳の前、あごの内側、舌の下を順番にやさしく刺激し、唾液が出るかを確認してください。マッサージを続けても口臭が改善しない場合は、歯周病やむし歯などを調べるため、歯科医院への相談を優先します。